3 years ago「ジュエリーで何かクリエイティブなことをしたいとは思っていたけど、カワイイとかロマンチックなものは好きじゃない。カワイイものは、絶対にやりたくなかった」と彼女は言う。「私のような自立した女性が、素敵なコートを買うような感覚でジュエリーを買うことができるように、強さを通して美しさを表現したかった。」 ミニマルでグラフィカル、そして控えめなエッジを効かせたリーフェのジュエリーは、ランウェイのものよりもフェミニンでクラシカル。価格は、小さなスカルがビーズ状にあしらわれたシルバーのリングが200ドルくらいから始まり、ブラックスピネルと淡いグレーのハウライトがベゼルセッティングされたシルバーのネックレスが4,600ドルほどだが、「K10」「K18」「K24」といった金の純度によって変わるオーダーメイドのジュエリーは、8,000ドル以上することもある。これらラインはすべて日本で作られている。 ピンクサファイアやマラカイトのような宝石を逆向きにセッティングする春井氏の美学は、彼女自身の型破りな経歴を反映していると彼女は言う。17歳でロサンゼルスでスケートボードを初め、そこで当時クロムハーツのデザイナーであったGuillaume Pajolecに出会い、彼女はジュエリー・デザインへの道を歩むことになる。 彼の指導の下、ジュエリーのデザインを金属に鋳造する前段階であるワックス彫刻について学んだ。そして彼のアドバイスのもと、彼女はGIAでグラジュエイト・ジェモロジストを取得し、その後パリに渡ってオート・エコール・ド・ジュエリー(La Haute École de Joaillerie)で学んだ。2009年、彼女は東京に戻り、アディダスY-3シリーズのハンドバッグ、サスペンダー、その他のアクセサリーのデザイナーとして山本氏と働くことになる。 東京の高級住宅街である南青山にRIEFE JEWELLERYのアトリエを構え、春井氏はPajolec氏と再会し、2人はチェーンリンクのシェイプやYohji Yamamotoの作品のその他のアイデアを展開するためにコラボレーションを続けている。 「里絵は本当にポジティブな人で、いつも笑顔だし、デザインに対する考え方がとても強いんです」とPajolec氏は言う。「彼女のエネルギーがパワーを与え、それがジュエリーをパワフルなものにしています。彼女の個性がそのまま反映されているのです」 「Flaw(欠陥)」、「Rage(怒り)」、「Utopia(ユートピア)」と名づけられた過去のリーフェ・コレクションは、春井氏の個人的な旅にちなんだものであったが、最近の彼女は「現在にとても重きを置いている」と語っている。彼女の最新作は、12月に東京でデビューした「Self-awareness(自己覚知)」と名づけられた36点のコレクションで、貴金属を使用し、ダイヤモンドや大粒の宝石を多用した、過去に発表したコレクションよりもボリュームのある作品となっている。 小さなサロンで、彼女と2人のアシスタント・デザイナーは、顧客と一緒にカスタマイズしたり、婚約指輪のようなオーダーメイドのジュエリーを作ったりしている。春井氏はまた、5月5日に東京のクラブ「翠月-Mitsuki-」で第2回目を開催予定のジュエリー、ファッション、音楽のイベント「Riefe Sets」の最終調整を行っている。 そして春井氏は、自らもミュージシャンである山本氏のために、他にもいくつかのアイディアを持っている。「いつか、音楽について何か一緒にできないか聞いてみようと思っています。」「もしくは、ヘッドホンをデザインするのもいいかもしれない」
3 years ago先週パリで開催された2024年秋のプレタポルテ・コレクションで、春井氏は、2021年にヨウジヤマモトで初めて発表した幾何学的なフォルムのいくつかを再考することで、彼女の美意識の別の側面を見せた。 彼女はその最初の取り組みを詳細に振り返った。2020年11月、「東京で開催されたヴォーグ・ファッション・ナイト・アウトでヨウジさんに偶然会って、その後、"10日以内に何かかっこいいものが必要"と言われたんです」と彼女は語り、チェーンで縁取られたマスク、ボディハーネス、そして1987年のヴィム・ヴェンダース監督の映画『ベルリン・天使の詩』に登場する天使にちなんだダミエルと呼ばれるチェーンリンクネックレスを仕上げるために、昼夜問わず働いたことを振り返った。 そして別のショーの数時間前、山本氏から「着用できるもの」をリクエストされた春井氏は、リングのディスプレイとして使っている円錐形のスタンドを手に取り、腕の部分につなげたいと言ったという。「彼はクリエイティブな人がその人らしいことをするのが好きなんです」と彼女は言った。 ヨウジヤマモトのウェブサイトに掲載されている、レザーと真鍮をごちゃまぜにしたネックレスのような、芸術的に絡まったコレクションのネックレスにも、同じように突発的な感じがある。また、黒々としたシルバーのチェーンや、スモーキークォーツやガーネットのリングやイヤーカフにあしらわれているのは、春井氏が自身のブランドでデザインしたシグネチャーアイテムの控えめなバリエーションだ。 例えば、ギザギザした形のNoise Ringは、彼女のブランドで長年ベストセラーとなっているもので、彼女のもうひとつの趣味である音楽(ディープハウスやテクノの音楽フェスに定期的に参加している)からインスパイアされたと春井氏は語った。そして、大きな黒曜石のカボションがセットされたオフセンターのRugged Tablet Ringは、2018年に、山本氏とアディダスのコラボレーションであるY-3でのキャリアを結婚と子育てのために中断してから8年後、離婚したばかりのデザイナーが「Liberation」と名付けたRIEFE JEWELLERYのファースト・コレクションを発表したときの、彼女の力強く、反抗的な姿勢を反映している。
3 years ago翻訳 あるジュエリーデザイナーに敬意を表する RIEFE JEWELLERYのファウンダーである春井里絵は、ブランドと共同名義でランウェイのために作品を制作する、ファッション業界で数少ないクリエイターの一人である。 ファッションウォッチャーの間では、春井里絵の名前はまだあまり認知されていないかもしれない。一方まだ始まったばかりのジュエリーブランドであるRIEFE JEWELLERYは、思い浮かぶ人も多いのでは。 山本耀司の長年の愛弟子である42歳の春井里絵は、自身のインディペンデントブランドを運営しながらも、ファッションを牽引するデザイナーと共同製作もしている数少ないジュエリーデザイナーの一人である。Yves Saint Laurentの長年の muse でありアクセサリーデザイナーであったLoulou de la Falaiseでさえ、このようなスポットライトを浴びることはなかった。 Yohji Yamamoto by RIEFEのための春井氏の人目を引くクリエーションは、残忍主義的でパンク、そして少しのシュールさが存在する: 1月にパリで発表された2024年秋のメンズ・コレクションでは、南アフリカのクルーガー国立公園を訪れたことがきっかけとなり、真鍮とシルバーブロンズで骨ばったようなネックレスを作り、鹿の角を模した。野生のワニを観察したことをきっかけに、質感のある黒光りしたシルバー925のknuckle-duster ring, fingerless chain mail gloves、両端に尖った歯を催した、シルバー合金とレザーのopen-front chain chokerを制作。 メンズのショー後のインタビューにて山本氏は、春井氏にデザインブリーフを事前に伝えたことは一度もないと言った。 「私たちはほとんど毎日一緒に仕事をしていて、お互いの美意識を交換している。」と彼は言う。「精神的にもすごく仲良くなった。僕は彼女に考え方を教えない。彼女は彼女の感性で理解する。彼女は何も恐れない。彼女はとても勇敢だ。彼女は天才なのかもしれない。」
